導入文
「債務整理が終わったから、もう安心!」──そう思って気が緩む瞬間こそ危険信号です。
任意整理・個人再生・自己破産などの債務整理後は、信用情報に“異動”が載ったままの“ブラック期間”。この期間の行動次第で、信用回復がスムーズに進むか、逆に何年も遠回りするかが決まります。今回は、再スタートを台無しにしかねない**「債務整理後にやってはいけないNG行動5選」**を具体策とともに解説します。
この記事でわかること
- ブラック期間を延ばす5つのNG行動と具体的なリスク
- NG行動を回避する代替サービス&対処法
- 家計・信用情報を同時に守る“仕組み化”のコツ
- もし再び払えなくなりそうな時の早期相談先
- ブラック期間を最短で抜け出すためのロードマップ
NG行動① ブラック期間中にクレジットカードを多重申込みする
「どこか1社くらい通るかも」と立て続けにカードを申込むのはNGです。
審査記録(申込情報)は半年間残り、“短期申込多重”として自動減点。せっかく5年後に異動情報が消えても 「半年以内に3社以上申込み」 の履歴があると再び審査に落ちやすくなります。
回避策
- 完済から最低1年はカード申込みを控え、まずはVisaデビット+QR決済で生活インフラを確保。
- 再チャレンジは「異動抹消+申込み履歴ゼロ」状態がベストタイミングです。
NG行動② 後払い・リボ払い・高金利アプリを“つなぎ”に使う
「クレカが無理なら後払いアプリで…」と安易に利用を広げると、手数料年率15~18%が積み重なり、再延滞→二度目の債務整理コースも。特にリボ払いは残高が雪だるま式に増えるため要注意です。
回避策
- 大きな買い物は現金orデビットが基本。
- 緊急資金はまず公的貸付(緊急小口資金・総合支援資金)を検討し、どうしても民間なら上限30万円以下のオルタナティブローンにとどめましょう。
NG行動③ 返済期日をうっかり飛ばして“遅延損害金スパイラル”
任意整理後の分割返済は1回でも遅れると和解解除→一括請求に。遅延損害金(年14%前後)が発生し、ブラック期間の延長だけでなく訴訟リスクも高まります。
回避策
- 給料日当日に“返済専用口座”へ即振替し、カレンダー&スマホ通知の二重アラームを設定。
- 万一遅れそうなら期日前に債権者へ連絡。早期なら再分割や猶予に応じてもらえるケースが多数です。
NG行動④ 家計簿をやめて“支出を視界から消す”
「数字を見たくない」心理で家計簿を放棄すると、気づかないうちに赤字が常態化し、ブラック期間終了前に再延滞する原因に。
回避策
- 銀行・決済を連携できる自動家計簿アプリを導入し、モニタリングを仕組み化。
- チェック項目は〈食費・固定費・その他〉の3つだけに絞り、毎週1分の振り返りでOKにすると続きます。
NG行動⑤ 保証人・家族に無断で“隠し借金”をする
保証人付きの奨学金や社内貸付を内緒で延滞すると、突然の一括請求が保証人へ直撃。信頼関係が壊れるだけでなく、扶養控除や連帯保証トラブルで生活がさらに混迷します。
回避策
- 延滞の兆しを感じた時点で、早めに保証人や家族へ状況説明&弁護士同席で対策を相談。
- 自力での立て直しが難しい場合は、個人再生や自己破産への早期シフトを検討しましょう。
まとめ
債務整理後にやってはいけないNG行動は、
- 多重申込みで信用情報にキズを重ねる
- 後払いやリボ払いで高金利スパイラルに陥る
- 返済遅延を放置して和解解除を招く
- 家計簿放棄で赤字に気づかない
- 保証人や家族を巻き込む隠し借金
この5つを避け、デビット+家計簿アプリ+早期相談の三本柱を徹底すれば、ブラック期間でも家計と信用を守りつつ再スタートを切れます。
今日から「やらないことリスト」をスマホにメモし、行動を可視化するところから始めましょう。正しい習慣が、信用情報より先にあなたの未来を明るくします。