導入文
「弁護士に相談したらいきなり専門用語のオンパレードで頭が真っ白に……」
債務整理は人生を立て直すための大事なステップですが、聞き慣れない言葉が多すぎて挫折しがちです。そこで今回は、はじめてでも“意味がわかる&すぐ使える”債務整理の基本用語をまとめました。この記事を読めば、法律家とのコミュニケーションもスムーズになり、手続きの全体像がクリアになりますよ。
この記事でわかること
- 債務整理に登場する主要キーワード40語の意味
- 用語を「手続き」「当事者」「書類・情報」の3カテゴリで整理
- よく勘違いされる似た言葉の違い
- 専門家に質問するときのコツ
1. 手続き・制度に関する用語
用語 | 読み | 超シンプル解説 |
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債務整理 | さいむせいり | 借金を減らす・なくす総称。主に任意整理・個人再生・自己破産の3手続きを指す。 |
任意整理 | にんいせいり | 裁判所を使わず債権者と交渉し、将来利息カット&分割返済にする方法。 |
個人再生 | こじんさいせい | 裁判所を通じて元本を最大5分の1まで圧縮し、3〜5年で分割返済。住宅ローン特則で家を守れる。 |
自己破産 | じこはさん | 返済不能を裁判所に認めてもらい、ほぼすべての借金を免除(免責)してもらう最終手段。 |
特定調停 | とくていちょうてい | 簡裁の仲裁で利息減額を狙う仕組み。現在は利用者が少ない。 |
過払い金請求 | かばらいきん | 旧利息制限法上限を超える金利を支払った場合、払い過ぎ分を取り戻す手続き。 |
2. 当事者・機関に関する用語
用語 | 読み | 超シンプル解説 |
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債権者 | さいけんしゃ | お金を貸している側(カード会社・銀行など)。 |
債務者 | さいむしゃ | お金を借りている本人。 |
連帯保証人 | れんたいほしょうにん | 債務者と同じ責任を負う保証人。自己破産すると請求が移る。 |
弁護士/司法書士 | べんごし/しほうしょし | 手続きを代行する専門家。140万円超は弁護士のみ。 |
破産管財人 | はさんかんざいにん | 自己破産(管財事件)で財産を管理・換価する弁護士。 |
信用情報機関(CIC/JICC/全銀協) | ― | 返済履歴や異動情報を管理。ブラック期間はここに登録される。 |
法テラス | ほうてらす | 国の法律扶助機関。費用立替や無料相談を受けられる。 |
3. 書類・情報に関する用語
用語 | 読み | 超シンプル解説 |
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受任通知 | じゅにんつうち | 弁護士が債権者へ出す「依頼を受けました」通知。以後の督促が止まる。 |
督促状 | とくそくじょう | 返済遅延時に債権者が送る催促文書。放置すると訴訟へ発展。 |
異動情報(ブラック情報) | いどうじょうほう | 延滞・任意整理などの事故情報。信用情報に5年登録。 |
免責許可決定 | めんせききょかけってい | 自己破産で借金をゼロにする裁判所の最終決定。 |
再生計画認可決定 | さいせいけいかくにんか | 個人再生で減額後の返済計画が認められた裁判所決定。 |
家計収支表 | かけいしゅうしひょう | 2〜3か月分の収入・支出をまとめた表。裁判所提出用。 |
陳述書 | ちんじゅつしょ | 債務に至った経緯や反省を書いた本人の文章。破産で重視される。 |
4. よく混同される“似て非なる”用語
似た言葉 | 違いポイント |
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免責 vs. 減免 | 免責=借金ゼロ(自己破産)/減免=一部カット(再生・行政滞納など) |
遅延損害金 vs. 延滞利息 | 意味はほぼ同じだが、契約書では遅延損害金と表記されることが多い。 |
破産管財事件 vs. 同時廃止事件 | 財産があると管財、ほとんど無いと同時廃止。後者は費用・期間が短い。 |
5. 専門家に質問するときのコツ
- 用語は丸暗記より“自分の言葉で言い換え”
例:異動情報=信用情報のキズ、と覚えれば会話がスムーズ。
- 数字と事実をセットで伝える
「カード3社、計120万円、最終返済は○月○日」のように。
- 分からない単語はその場でメモ&再確認
相談時間を有効に使い、後からネット検索で復習しましょう。
まとめ
- 債務整理の基本用語は**「手続き」「当事者」「書類」**の3カテゴリで押さえると覚えやすい。
- 「所有権留保」「異動情報」「受任通知」などのキーワードは実務で頻出。
- 用語を理解すれば、専門家とのコミュニケーションコストが激減し、手続きがスピードアップ。
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